◇解説 クレア ニッケル◇


レビューは、あくまで個人的な感想に過ぎません。初めに必ずこちらをご覧ください。

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Clare nickel Soprano D

なぜかマウスピースにクレアのメーカーのラベルが貼られていません。なんでー?


特徴

クレアのニッケルは、音色はかなり汚くてショボい印象です。ノイズも多く、ある程度綺麗な音色(例えばジェネレーションなどの音色)を好む人には向かないですね。逆に、このクレアのショボい音色が個性であり、いかにも安っぽい原始的なティンホイッスルらしい音色は、たまらない魅力でもあります。ショボさが嫌だと捉えるか大きな魅力だと捉えるか、これは人によってかなりはっきりと好みの分かれるところでしょう。

管体やマウスピースの作りは雑で、新品でも傷や変色がいっぱいあります。更に決定的な欠陥は、トーンホールごとのピッチがバラバラで、ピアノとかギターとかの合奏となるとヒンシュクを買うこと請け合いです。クオリティとしてはかなりダメですね。そういうティンホイッスルですので、ソロ演奏向きでしょう。ソロならば、かなり面白いティンホイッスルとなると思います。

音量は割と小さく、屋内での練習用にもいいでしょう。

工場出荷時のピッチは割と高めで、A=443Hzくらいです。

マウスピースをお湯で温めて外してチューニングができます。

余談ですけど、実は、先日Big Whistleでティンホイッスルを何本かまとめて買ったんですけど、クレジットカードで支払い手続きをする際に間違えてちょっと多めに支払っちゃったんですよ。それで差額分としてBig Whistleが任意のティンホイッスルを同封して送ってくれるとのことだったんですけど、その時はまだ私は差額分のティンホイッスルが何なのか知りませんでした。で、なんとなく「クレアあたりがいいなぁ」と思ってたらほんとにクレアが届いたというわけだったんです。これには驚くと同時に嬉しかったですね。

でもなんでマウスピースに貼られているハズの、クレアのメーカーのラベルが貼られていないんでしょう?


なぜかマウスピースにラベルが貼られていない

これは謎ですけど、ま、いっか、ラベルなんて。どうせオマケで買ったティンホイッスルだから、あはは。

メリット。いかにもティンホイッスルらしいショボくてカスレた渋い音色が最大の魅力なので、人によっては「これこそ自分が求めていた音色だ!」と大満足することも多く、これは最大のメリットと言える。音量があまり大きくないので屋内の練習にも向いている。

デメリット。ピッチバランスがバラバラなので、ソロでしか威力を発揮できない(ただし本当にウマイ人が吹けばセッションでも充分に合わせられる)。管体のニッケルメッキはとても滑りやすく、演奏しているとだんだん笛がズリ落ちてくる。これはちょっと指にチカラを入れるか笛を水平に構えれば防止できますけど、持ちにくいという点でデメリットに入れておきます。

買う時の注意点は特にありません。基本的には作りが荒っぽいクレアですけど、最近のはだんだん仕上がりが丁寧で綺麗になっているようなので、これから買う人は品質の点では安心していいでしょう。実際、数年前のクレアと今回のクレアの仕上がりを見比べてみたら、今回のクレアのほうが数段綺麗に仕上がっています。これからどんどん品質が上がっていくのかもしれませんね。


メーカーについて

クレアの製品の人気は高いんですけど、ただ、メーカーとしては生産性の悪さを問題にしているようで、あまりに生産性が悪くなると、いつかはメーカーが倒産するのではないかと、ちょっと心配。それには品質アップのためにがんばってくれないと。

でもひょっとしたら、品質の悪さとか安っぽさを楽しむ目的で買う人も多いようですから、今のままで大丈夫かもしれません。

でも最近のクレアはだいぶ品質や仕上がりが良くなっているようで、これなら安心ですね。

クレアのサイトはこちら。サイトのデザインが綺麗です。

http://dnausers.d-n-a.net/dnetLEdA/claretin.html


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