故郷の原風景 (作曲:宗次郎)
この曲を聴いてみると、たぶん「どこかで聴いたことがあるな」と思う人も居るのではないでしょうか? 以前NHKなどの番組で使われていた曲です。
私はそれをリアルタイムでは知らないんですけど、この曲を初めて聴いた時に、一発で気に入りました。
ほんとに故郷の原風景が浮かんでくるわぁ。見事な表現力ですね。いえ、その人の故郷が田舎である場合に限るんですけど。
全体的にロングトーンを多用してて、テンポもゆったりしたもので、心が休まる曲です。宗次郎の故郷の原風景って、どんなかしら? 興味あるなぁ。
星ふる夜に (作曲:宗次郎)
星を題材にした曲は他にもあるんですが、この曲は星そのものよりも、星空の下で人々が語り合っている様子が浮かんできます。
どこかの山奥の村の、ささやかなお祭りの風景に似合う曲だと思いますね。
イントロ部分はメロディを部分的にパッセージさせてて、星がまたたいてるようなカンジで、なかなかいいです。
バックの太鼓が、お祭りの雰囲気をよく出しています。私はお祭りって苦手なんですが、こういう村のささやかなお祭りならオッケーです。
月の下で (作曲:宗次郎)
どこかの丘に立って月を見つめて、心を集中させているみたいな印象かな。マイナーなメロディが輝く月を表現してるかのようです。
この場合の月は、どんな形でしょうかね? 三日月はメルヘンなカンジがして好きなんですけど。
でも満月の、ウサギが餅をついてるところも綺麗で捨て難い。存在感からいえば、この曲には満月が似合うかもしれません。
木道 作曲:宗次郎
いろんな木が今まで生きてきた歴史を語るような曲です。山に登るといろんな木があって面白いんですけど、時には木でできた小さな橋にも思いをはせます。
橋は人工のものだけど、木自体は生きてますからね。そのありがたみを表現してる曲とも思えます。
木が歩んできたとても長い歴史、そういった木々の中を歩いてると、聖なる空間に居るような感覚に包まれます。
そういった聖なる空間も表現した曲と考えてるんですけど、実際にそこを歩いてると、ゴミが捨てられてることも多くて興ざめすることもしばしば。誰だか知らないけど登山マナーは守りなさいっての。
大気 (作曲:宗次郎)
なんだかとても冷たい空気を表現してるみたいに思える曲です。高音が多くて、空を貫くようなイメージ。
冷たい空気をこれでもかというほどに感じたかったら、晴れた冬の空がいいでしょうね。
それでこの曲を聴いて、体の芯まで冷え込む。でもそれが大気を感じる貴重な一瞬なんですよね。
無垢 (作曲:宗次郎)
メロディラインはとても悲しいんですが、ワルツに乗って軽快に作られてます。汚れのない無垢な自然を表現した、といったところでしょうか。
私は、この曲は特に好きなんですよ。メロディラインに、じーんときます。
あるいは、何も邪念を持たない真っ白な心のことかもしれないですね。人間が足を踏み入れていない真っ白な雪と同じで。
ストリングスのバックも効果的で、心をカラッポにするにはいい曲です。
森に生きるものたち (作曲:宗次郎)
森の中には様々な生き物が居て、リスとか小鳥とかだと見てるだけで心が和みます。
私がよく出かける方面の山では、野生の鹿も時々歩いてます。
動物だけでなく、草や花など、森に生きるものたち全てを愛しく思って作られた曲だと思います。2番目の演奏ではオカリナをオクターブ高いものに持ち替えて吹いてます。
そのオクターブアップも、森に生きるいろんな生物を表わしてるんじゃないかな、と。
感謝の歌 (作曲:宗次郎)
空と大地の恵みを受けて、豊作になることへの感謝を表わしたカンジでしょうか。
こういう、見た目は殺風景な畑でも、とっても大事なことをしているんですよね。
1番と2番の間奏にバイオリンが入るんですが、その間に宗次郎はオクターブ高いオカリナに持ち替えているようで。
最後の高音のロングトーンは、感謝の気持ちを捧げることをよく表わしていると思います。
安堵の風景 (作曲:宗次郎)
ピアノのソロから始まって、滑り出すようにオカリナ演奏が始まります。1本のオカリナだけを使ったオクターブ奏法が印象的。安堵の風景っていうのは、人間の心の原点かもしれません。
まぁ、人によって安堵の風景は違うでしょうけど、私はやっぱり田舎の風景がいいな。
終盤では、かなりディストーションのきいたエレクトリック・ギターが入って一気に盛り上がります。それがまた不思議と、この曲に合ってます。
それで最後は、静かにピアノで終わる。たぶんこの展開は、安堵の風景を見た時の嬉しさの高まりを表現したんじゃないかと。
大地に生きる (作曲:宗次郎)
バックは殆ど入らず、ひたすらオカリナデュオが静かに静かに続きます。とつとつと語っているような印象。
地面に足を踏みしめて生きるみたいなカンジで、とても落ち着いた曲で、素朴そのものだわ。
地面を耕してる姿が浮かんでくるんですが、大地といっても平野だけでなく山でも同じことで。山で生活してる人には心に来るものがあるんじゃないかな、と。
なにか、農作業をしてる人と木こりが、山で一服しながら互いの仕事のことを話してるようにも思えます。