◇アルバムの感想 Voyage◇


Voyage (作曲:南里 高世)

アルバムの出だしの小曲です。まずは海の風の音、そして遠くでオカリナの音が響くように作ってあります。

これから海へと航海を始めるよ、みんな準備はいい? みたいな気持ちになる。船乗りの曲としても面白いでしょうね。

小曲ではあるんですけど、もしこれがなかったらアルバムの出だしがイマイチ決まらない気がします。

しぶきを上げる波を想像して、よし出港だ! という気持ちになります。でも舟の手入れは完璧にしておかないといけませんよ〜。


Motherland - 風の大地 (作曲:南里 高世・大沢 教和)

テンポはとても速く、16ビートのリズムがとても強いです。エレクトリック・ギターやドラムやベースを駆使して、それにオカリナが見事に溶け込んだ曲ですね。

風の大地というタイトルらしく、風がビュウビュウ吹いてる大地を表現したんじゃないかなと思います。

何かに向かっていく感じがして、とにかく前進あるのみ! という意気込みが感じられますね。


Highland (作曲:南里 高世・大沢 教和)

とても標高の高い、いわゆる高地を表現した曲です。見渡す限り山ばっかりで、人工のものは何一つない。

今にも雲に手が届きそうな高地、その寒さや自然の厳しさをミドルテンポで作っています。

なんにせよ高原に住んでみたいものです。でも生活がむちゃくちゃ大変だったりして。


Poem - 季節の詩 (作曲:南里 高世)

季節の詩として作られた曲らしいですけど、とても、とても悲しいメロディです。

宗次郎の音楽には、なぜか悲しいメロディが似合うようで。私はそれがたまらなく好きなんですけどね、うふふ。

このような悲しいメロディにしたのは、静かに移り変わる季節を、特に過ぎていく季節を惜しんで作ったんじゃないかなと。

うん、それならば納得できる、と勝手に解釈しておきます。とにかく、私の相当なお気に入り曲です。


Autumn Wind (作曲:南里 高世)

秋の風というのは、これから来る冬を感じさせる、肌に染み入るような感触ですよね。その風を表現した曲のようで。

イントロは無しで、いきなりオカリナとバックの演奏で始まります。でもビートはきいていないので、すんなり耳に入ってきます。

乾いた秋の風。時には涼しく、時には寒さを予感させる、あの独特の風。

私はあの乾いた風が好きなんですよー。特に夕暮れ時に似合うと思います。


Air (作曲:南里 高世)

どこに行っても空気っていうのは流動的なもので、いつも同じ空気が流れてるってことは、ほとんどないですね。

曲の出だしは、その流動的な空気を表現したカンジで、上下に動くメロディと、所々のロングトーンが象徴的です。

それでも最後にはいろいろな空気が一つにまとまっていく、というイメージをエンディングで表現していると思います。

元々は一つの同じものの筈なんだけど、人間が長い歴史で汚してきちゃってるからなぁ。田舎の空気さえも汚れてきてるし、困ったものです。


Falling Star (作曲:南里 高世・大沢 教和)

以前、獅子座流星群を見に山に登ったことがあったんですけど、その時のイメージにぴったりの曲だと思ったものでした。

流星群じゃなくても、満天の星というのをイメージしてもいいかと。

空気がとても綺麗で晴れ渡った山の星空は、今にも星が降ってきそうで綺麗だったなー。


Sailing (作曲:南里 高世)

なんだか、どこかの目的地に向けて航海するカンジの曲かしら? ゆっくりしたテンポのワルツです。

羅針盤を確認しながら、かじを取る。時には海が荒れることもあるけど、気を付けて行けば大丈夫さ。きっと辿り着ける。そんなイメージです。

アルバムのエンディング曲なんですけど、エンディングっていうより、まだまだ船旅は続く、ってカンジが伝わってきます。

特に最後の海風の音は、それを象徴しているかのようです。


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