◇論文調の自叙伝「ピッコロへの想い」◇


メモ帳代わり。ツイッターの自分のツイートや自分で自分宛に出したメール文章をコピペして、更にPCで編集&加筆した自叙伝(と言えるほど大仰なものではないけど)。

下に行くほど新しいログ。


まだ楽器を始めていなかった1988年のある日、NHK-FMで流れていたフルートの曲のメロディに惚れて、曲名は今でも不明だがフルートの音色がとても好きになった。
しかし私にはフルートなんて難しくて吹けないという妙な諦めの気持ちがあり、1989年10月に楽器を始めた時はエレキギターだった。

そしてギターを挫折した1993年冬、やはりフルートを吹けるようになりたいと思い、東京都昭島市のYAMAHAショップに行き、生のフルート(モダンフルート)を見て、どの機種を買おうかと迷っていたら、フルートよりもかなり小さいピッコロという横笛があることを知り、とても可愛らしい笛で私の興味はピッコロに釘付けになった。
その日は取りあえずYAMAHAのフルート&ピッコロのカタログ(両方一緒に載っているカタログしかなかった)をもらって帰宅した。

そして1994年春、生まれて初めての管楽器を購入した。モダンピッコロのYAMAHA YPC62である。YAMAHAピッコロの中では下から2番目に安い機種だが全管グラナディラという木でできてるやつだ。
(メモ:グラナディラという木はアフリカン・ブラックウッドのことらしい。また、エボニーは黒檀(こくたん)のことらしい)
今度は昭島市ではなく東京都小金井市の宮地楽器Top Winds(管楽器専門店舗)まで出向いて注文し、店頭で新品を購入。当時は新品でも135,000円で今よりもだいぶ安かった。

最初は同じYAMAHAでも最下機種のプラスチック管のYPC32にしようかと思ったがYPC32はデザイン面で気に入らず、よりストレート管に近いYPC62を選んだのだった。
できればつい最近(2018年春)知ったジュピター JPC1010E(旧名JPC305ES)や、ゲマインハート 4Wのような膨らみの無いジョイントのピッコロが良かったのだが当時は知らなかった。

そして1996年にだんだんアンブシュアが崩れていき、焦って力み返ってムキになって息を吹き込んでいるうちに更にアンブシュアが固くなってしまい、ついには音自体が全く出なくなって撃沈。
ピッコロを諦めて、購入した宮地楽器に売却した。

無知ゆえの失敗だったとはいえ、この時の心の傷は本当に計り知れなく、一生忘れられない悲しい思い出となってしまう。
何せ、上手く吹けていた頃は、「この笛となら一生付き合っていける。それくらい大好きだ」と惚れ込んで生き甲斐にまでしていたのだから、その生き甲斐を失ってしまった心の傷と穴は想像以上のもので、半分寝たきり状態になっていたことさえあった。それくらいとんでもないショックを受けたのである。

その後ソプラノサックス、ブルースハープ、ウインドシンセ、オカリナと渡り歩いていくうちに、兄からの勧めでパソコン通信を始めて、パソコン通信で参加した楽器コミュニティに入り浸って、そのおかげで1998年11月にティンホイッスルの存在を知る。
最初はジェネレーションしか見つからなかったが、やがてインターネットを始めてエルダリーのサイトでチーフテンを知り買ったのが2000年。
そして2001年にオーバートン(現ゴールディ)に惚れ、注文から2ヶ月待って無事に入手する。

その後2003年にサイトつながりでディクソンDX001Dを知り、指穴の押さえやすさとデザインが気に入ってハマる。「キーレス管楽器は難しいけど完全なストレート管で最高!」となる。
その後なぜか2chがきっかけで2008年にディクソンSVの存在を知り、良い意味で完全に狂う。

高速道路のガード下で姫神の「帰らぬ日々」をディクソンSVで吹いていて、原曲本来の低い音域で原曲のキーFmのままで吹きたくなる。
ローホイッスルも考えたが自分には難しすぎると思い、以前からやってみたかったモダンフルートに興味が行った。
だがいきなりモダンフルートを買ってしまって万一挫折したらお金が勿体無い(笑)ので、アンブシュアの基礎練習のためと割り切って、手始めにディクソンの一番安い総プラスチック製のアイリッシュフルートTB021を購入して、プライベート練習のみならず仕事中のサボ練でも毎日研究と練習を重ねる日々が続いた。

今度は音が出なくても焦らず冷静に「なぜ音が出ないのか。出てもカスれているのはなぜか」をよく考えるようになり、理想のアパチュアを作るためのアンブシュアを真面目に研究する毎日が始まる。
そしてアイリッシュフルートで割と音を出せるようになってアンブシュアの自信が付いてきて、今度こそモダンフルートを始めてみようと思い、Nuvo Student FluteYAMAHA YFL211S2GUO ToccoGUO New Voice Fluteなどの様々なモダンフルートを購入し続け、モダンフルートもだいぶ吹けるようになった。

そして、ふっと「正しい練習をし直せばピッコロのような小さい横笛もまた昔のように吹けるようになるのではないか」という欲が出てきて、「フルートに比べたらピッコロはアンブシュアがかなりシビアだけど、やってみよう!」と決意して、まずはピッコロのアンブシュアの基礎練習用にNuvo tootを購入。
音が出せるようになって調子に乗って一週間後にはディクソンピッコロファイフを購入。
吹く時に唇が力んでしまう癖が、22年経ってようやく抜けた。
YPC62へのリベンジ心がメラメラと出てきて「どのモダンピッコロを買おうか」と迷っていた日々は浮き足立っており、地に足が着いていなかった。何かを忘れてるぞ自分。

そうだ!! 思い出した!!

愛用してきたティンホイッスルのような完全円筒形デザインのキーレスピッコロ!! それこそが正に私の望んでいたピッコロの理想像だったのだ。
モダンピッコロをやっていた時のデザインへの物足りなさは、それだったんだ。本当は円筒形・水道管シルエットのキーレスピッコロが欲しかったんだ。

でも当時はキーレスだと私には半音を出すことができなかったから楽なフルキーメカニズムのモダンピッコロにしたけど、長年ティンホイッスルで鍛えた半ずらしテクを生かせば、今ならキーレスでも12音階吹ける!
うおお!

イケル! イケルぜ! で、そーゆうちっちゃい横笛、世界中のどっかにないの? きっと私の好みに合うピッタリの運命の人(笛)が・・・

二週間ググりまくる。あった。
水道管シルエットのちっちゃい横笛。YPC62を吹き始めてから24年間無意識に望んでいた横笛の理想の造形とデザインは、これだ!
(それがどのメーカーのピッコロなのかは後になって出てくるので、この時点では内緒にしておくことにする)
24年前から無意識に抱いていた願望にたった今気付いて目からウロコが落ち、感慨に浸っている。

 

たぶん潜在意識レベルでは、もう一度ピッコロを吹けるようになりたい、という気持ちがあったのだと思う。YPC62事件があまりにもトラウマになっていて、もう一生小さい横笛はおろかエアリード楽器自体永遠に吹けないと思い込んで、ピッコロやファイフへの憧れを心の奥底に封印していたのだろう。
でも今は安心のホイッスル保険があるから、しかもディクソンSVという最高にお気に入りの縦笛があるから、それを逃げ場にして心の支えにしながら安心してピッコロの練習をがんばれるのだ。

最高の縦笛は既に手に入れた。今度は最高の横笛を楽器本体だけでなく演奏技術も手に入れるぞ。

この自分に酔いまくりの笛吹き精神歴史、そのうちサイトにまとめたい。(まとめた)


その後研究と練習をしまくった結果、現在でのピッコロやファイフの腕前は、低い音から順に、1オクターブ目は完全に一発で出せるようになり、2オクターブ目の真ん中のGの音までもほぼ一発で出せるようになり、そこから上の2オクターブ目のハイエンドのC♯までは80%くらいの確率で出せるようになっているほど上達してきている。音が全く1つも出なかった22年前に比べたら信じられないことだし、自分でもかなり驚いている。
今までは「みんなピッコロの音を出せてスゲー!」と思っていたが、「わ・・・私もスゲー!」となっているところだ。

22年ぶりに吹きこなせるようになってきているし、少しずつ上達もし続けている。これは挫折した当時から失われた22年間を今になってどんどん取り戻しているわけである。
時折一時的に上達が止まることもあるが、今までスマホやPCや紙にメモしておいた自分なりのアンブシュアのノウハウのデータがしっかり残っているので、それを元に基礎練習さえ毎日やっていれば下手になることはありえないし、事実、最低限の基礎レベルの腕前は維持できている。それだけでも充分な安心感である。これは本当に天にも昇る気持ちだ。

「イニシャルD」の藤原拓海のセリフをパロって
この笛の吹き方・・・・・・わかったぜオヤジ!!


(心は20歳女/時々4歳幼女だからオヤジじゃないもーん)

一人ボケツッコミwww

 

楽器による心の傷は楽器で癒やすのが一番だし、ピッコロによる心の傷はピッコロで癒やすのが一番なのだ。
私はピッコロという昔の生き甲斐を、ほぼ完全に取り戻しつつある。これ以上の感激と幸せがあるだろうか。

今回得た大きな教訓。

練習よりも先に、まず「なぜ上手くできないのか」を研究して熟考して、ある程度の解決策を見出してから、その研究データに基づいた練習をしなければ決して上達はしないし、最悪の場合は22年前の私のように焦って力み返ってムキになって闇雲に息を吹き込み続けることにより下手になってしまって最終的には挫折しかねない。

練習よりも遥かに大事なのは、冷静になって「なぜ上手くできないのか」の研究と熟考と解決策の発見をする努力である。体よりも、とにかく頭を使いまくり知恵を絞りまくることが何よりも重要だ。
これは自分自身への厳しい戒めの言葉である。あの時の絶望など二度と味わいたくはないからだ。

同じく「イニシャルD」で、作戦を全く考えなかったことが原因でバトルに負けた岩城清次に向けてリーダーの須藤京一が言った言葉
いろは坂のサルじゃねぇんだから、ちったぁ頭使えよ
が、まるで22年前の私自身に向けられた言葉のようにも思えた。というか自分で向けた。

今度こそ、どんなことがあってもピッコロを一生続けるぞ。
今まで心の奥底に封印して強引に忘れていたとはいえ、本当に大好きだということを思い出したのだから。

心の奥底に封印していた22年間の想いが、今になってドーッと湧き出てきて感激が止まらず、仕事で疲れ果てていた心がどんどん癒やされ、生きる気力がムクムクと湧いてきている昨今だ。


それにしても、アイリッシュ音楽やアメリカの鼓笛隊は別として、クラシック音楽のオーケストラでは「ピッコロはあくまでもフルートの持ち替え楽器に過ぎない」という位置付けらしい。
ところが私の場合は、まずメイン楽器がピッコロであり、フルートは低音用の持ち替え楽器という感覚が強いのだ。
別にフルートを片手間楽器として見ているのではない。そんな気持ちは毛頭なく、ホイッスルで言えば、高音域の目立つティンホイッスルがピッコロと同じ立ち位置にあり、縁の下の力持ち的な渋い印象のローホイッスルがフルートを連想させ、それぞれに代えがたい特有の魅力があるという考えだ。
くしくも担当する音域がそれぞれほぼ同じであるから、自分で言うのもおこがましいが、とてもわかりやすい。

アイリッシュ音楽のことは全くわからないのだが、その界隈ではティンホイッスルもローホイッスルもどちらも主役であり、どちらがメイン楽器かという観念は無いらしい。
アイリッシュ音楽では昔は高音域の担当はアイリッシュピッコロだったらしいのだが、それが時代の流れでティンホイッスルに取って代わられたという話を聞いたことがある。
だから現代ではティンホイッスルはメーカーも機種も実に数多く存在しているが、アイリッシュピッコロとなるとメーカーも機種も極端に選択肢が限られてしまうほど少ないらしく、事実その通りである。
この現象はピッコロ愛好家の私個人的には大変残念なことだ。

ティンホイッスルもローホイッスルもアイリッシュフルートも、アイリッシュのセッションでは皆同じくらい大活躍しているにも関わらず、アイリッシュピッコロだけが廃れてゆく・・・それが本当ならば実に寂しいことこの上ないではないか。

モダンピッコロなら、どれを選べばいいのかわからない嬉しい悩みを抱えるほど選択肢が実に多いが、キーレスピッコロとなると今言ったように本当に僅かな選択肢しかないのが現状だ。
モダンとキーレス、それぞれ活躍する音楽場面が違うのだから、音楽世界の事情に準じて流行るのも廃れるのも致し方ないことなのだろう。
それはそれで時代の流れとして受け入れるしかないことも充分理解している。

ちなみに日本ではファイフ人口が激減しているらしい。これは少し事情が違うそうで、ファイフは昔は学校の授業で使われていたが音を出すこと自体が子供には難しく、
音量縛りの制約があるとはいえリコーダーのほうが子供でも練習しなくても音自体は簡単に出せるために、学校で使われ出したからであるらしい。

しかしそれでも、いつか近い将来、アイリッシュピッコロもファイフも再び需要が増えて、たくさんの機種が世に出回るようになってほしいものだ。
そうでないと、せっかく昔は高音域担当のメイン楽器として大活躍していたアイリッシュピッコロやファイフなどのキーレス・ミニ横笛たちがかわいそうである。

モダンピッコロもアイリッシュピッコロもファイフも同等に扱ってもらえる、そして同等の需要がある、そんな時代がやってくることを切に願ってやまない。


まだ入荷待ちなのだが、日々の手入れを欠かさずしたいほど大切な、大本命といえるフル・オーダーメイドのアイリッシュピッコロが1本ある。

大本命はそれでよしとして、仕事に持って行く(つまり万一盗まれたりしてもすぐに代わりを買える量産品の安い)ミニ横笛は何にしようかと考えてみた。
YAMAHAのファイフが2本(うち1本は改造用)あり、Aulosのファイフが1本ある。どちらも気軽に扱える総プラスチック製だ。

そしてディクソンのアイリッシュピッコロが1本ある。
しかしディクソンは歌口周りにあるリッププレートの独特の形状のためなのか他に原因があるのかは今後調べて解明していかないとわからないが、私にはなかなか綺麗な音を出しにくい。
私は頭部管をやや手前に回して吹かないとうまく音が出ないので頭部管が回せるチューナブルなDX015DとかDX016Dがいいとは思うし、ディクソンはティンホイッスルにおいても大好きなメーカーなので、できればディクソンのアイリッシュピッコロも増やしたいのだが、上記のリッププレートの形状のためにディクソンのピッコロは自分には向いていないのではないかと思うと、追加購入をためらってしまう。

モルノーの金色リングのBb管ファイフも候補には挙がっていたし、Coopermanの樹脂製のBb管ファイフもいいなと一瞬思ったのだが、それぞれデザインやキーや材質や、頭部管を手前に回せないことなどの関係で購入は早々に見送った。

APMアメリカンファイフ(金属製のC管ファイフ)も魅力的なのだが、全管一体型ゆえに頭部管だけを回して歌口を手前に持ってくることができないため、これもやはり購入を見送った。篠笛やクリスタルピッコロも同様の理由で購入は見送ろうと思う。

頭部管を手前に回して吹かないと綺麗な音を出せないので、ノンチューナブルの一体型だと私の場合は困る。我ながら困ったものだ。(シャレ?)

まぁ、仕事中は時間の都合もあって基礎練習しかしないのであるから、YAMAHAとAulosのファイフだけで充分のような気もする。

しかし、さすがに仕事には持って行かないとはいえ、趣味用のモダンピッコロを1本欲しいとまで思えてしまうのだから、ミニ横笛の持つ魔力は恐ろしい。
既に立派なミニ横笛狂だ。いいじゃないか、もっと狂おう。


これが現在所有しているミニ横笛だ。

上から、
YAMAHAファイフYRF21が二本(一本は改造用)、AulosファイフC21、Tony DixonアイリッシュピッコロDXTradPである。

そして、今回オークションで落札したs.m JAPAN製のフォークピッコロ(folk piccolo)商品名コンサイスピッコロ(concise piccolo)が届いた。40年くらい前に日本木管楽器という会社が設計・企画・監修して興野製作所という工場が製造していたらしい。そんなの知らなかったわ。

そして・・・

そして更にあと少し待てば、大本命のフル・オーダーメイドのアイリッシュピッコロが届く予定だ。本当に楽しみだ。

思い返してみれば、ティンホイッスルに出会えてからちょうど20年間吹いてきて、ティンホイッスルというアイリッシュ笛の繋がりでアイリッシュピッコロの存在を知ることができた。
だから、ティンホイッスルに出会えていなかったらアイリッシュピッコロを知ることは一生なかったかもしれない。
だから尚更ティンホイッスルの存在には感謝したい。それにティンホイッスルは楽器単体としても、昔と変わらず今でも大好きだからだ。

今だからやっとわかったことだが、どうやら私は、笛の構える向きや外見上のデザインや指穴の数という意味で、横笛、特にアイリッシュピッコロが最も理想の笛だということに気付いた。
モダンピッコロのYPC62を吹いていた時代は、アイリッシュピッコロほどには愛着が湧かなかったからだ。これも今だからわかったことだし当時はそんなことを知る由もなかった。アイリッシュピッコロの存在自体を知らなかったのだから知る由がないのも当たり前だw

モダンピッコロから始まりティンホイッスルを経て最終的にファイフやアイリッシュピッコロに出会い、「アイリッシュピッコロこそ自分が求めていた理想の楽器だ」という気持ちに落ち着いた感が、今とても強い。
これ以上好きになれる笛は今のところは見つかっていない。

なのでおそらく、上記の経緯を経てアイリッシュピッコロに出会うことも全て巡り合わせであり運命だったのかもしれない。だとすれば、なんというドラマチックな回り道だったのだろうか。

自分で掴み取った幸福とはいえ、後ろにいる「見えない存在」からの強い強い働きかけがあったのは間違いないだろう。たとえ物質的な幸福であっても、それがきっかけで今後を生きる活力を得たのだから、ただただ感謝である。生きる活力が湧いてこなければ精神の修行など、できるわけがないからだ。
まず体ありき、そして活力ありきで、そこで初めて心の修行をがんばれるというものだろう。少なくとも私はそのタイプ。

ちょっと我ながら詭弁に聞こえるけどまーいいw


キーレスのミニ横笛が最も好きという自分の潜在的な嗜好に気づき、最終的にアイリッシュピッコロへの憧憬に目覚めたわけだが、
仕事中の練習用のファイフはともかく、次なる趣味用(プライベートでの練習用)のミニ横笛はどうしようかと考えてみた。

キーレス好きなのだからハミルトンのキーレス版やモルノーなど他メーカーのアイリッシュピッコロもいいなと思いながら仕事中にヤマハのファイフでサボ練をしていて、ふと気付いたというか、ひらめいたこと。

ちょっと待って? まだ笛職人さんが製作中で入荷待ちとはいえ大本命のアイリッシュピッコロがもうあるのだから、逆転の発想で、大本命アイリッシュピッコロの美しさを際立たせるためにあえて正反対の性質のピッコロを1本だけ所有するのはどうだろう?
つまり、管体全体が水道管シルエットではなく色も黒ではなく材質も木ではなく、そして何よりもキーが付いている、そんなピッコロ。要するに、カラーリングが黒以外の、木以外で出来たモダンピッコロのことである。

良い言い方をすれば、大本命アイリッシュピッコロとモダンピッコロそれぞれの個性を認め、モダンピッコロにも魅力をたくさん見つけられるように努力する。

悪い言い方をすれば、当面の間だけとはいえ、モダンピッコロには大本命アイリッシュピッコロの引き立て役になってもらう。それで大本命アイリッシュピッコロの美しさが更に際立つことになる(我ながらすっげーヤなやつ)・・・っと、これは完全な冗談なので本気にしないでほしいのだが、それはさておき・・・

私は正直言って、本当はモダンピッコロからももっともっと魅力を感じ取れるようになりたい。そうなれれば、好きなピッコロのタイプが増えて良い事ずくめではないか。楽器に限らず、無関心が好奇心へと変わり、愛情を注ぐ対象が増えるのは、薬にはなっても毒には決してならないだろう。

さて、大本命アイリッシュピッコロとは対極な性質のモダンピッコロで検討しているのは、GUO(ゴウ)ニューボイスピッコロだ。カラーバリエーションが6種類もあるし、オプションで3色くらいをまるで国旗のように配色できるそうなので楽しそうだ。
11万というとヤマハのYPC32よりもやや高い程度なので、割とお手ごろ価格。

同社のニューボイスフルートのほうは圧倒的にヤバイくらい「かっこいい!」と一目惚れしてソッコー買いしたのは記憶に新しいのだが、どうもニューボイスピッコロのほうのデザインは個人的に「なにこれヒョウタンみたいな変な形〜。タイプじゃなーい」としか思わない。それがデザイン面での率直な感想だ。

じゃぁ他の機種にしようかな、とも思ったのだが・・・ただこのニューボイスピッコロ、どんな個性的な音色なのかがすごく気になるので、できればこれを選びたい。

ニューボイスピッコロはフルートと同じくN響アワーで何度か使われたこともあるらしいので、プロの現場でも通用するほど立派な、かなり完成度の高いものであることは間違いない。だから品質面では心底安心してよさそうだ。

それに何よりも、ツイッターで実際にこの笛を所有していらっしゃる人の、「高音部が出しにくくて困ってたけど、これを吹き始めてからはすごく高音部を出しやすくなって助かってる」という意味のツイートを見て、同じく高音部を出すことが苦手な私はこの笛に一気に惹き付けられたことが大きい。
やはり、いくらアイリッシュピッコロと対極の笛を探すにしても、できる限り自分に合った笛を選びたいではないか。どんなにデザインが気に入っても特性が自分に合っていないと苦痛が抜けないのではなかろうか。

ヒョウタンみたいな形は見慣れれば可愛く見えてくるかもしれないからいいとしても、では色は何色にしよっかな。
私が体まで女性ならば迷わずピンクを選ぶのだが、男がそんなピッコロを吹いているのを人に見られたらヘンターイ扱いされること請け合いなので涙を飲んでピンクは諦めるよーうえーんこんちくしょー。


アイリッシュピッコロの美しさを引き立たせるため、などと冗談めいて書いたものの、そういう比較無しに、純粋に個別の存在として単体でモダンピッコロを好きになりたい。
いや、今でも既に好きなのだが「好き」の意味合いが違っていて、フルキーゆえにトーンホールを100%確実に塞げられてピッチ合わせ・イントネーション揃えもアイリッシュピッコロに比べれば遥かに楽にできるから好きという、下手くそがほざくなんとも情けない意味の「好き」なのだ。

そうではなく、アイリッシュピッコロの上達のための研究と練習は永遠に続くとして、それとは全く別の領域でモダンピッコロ独自の魅力を感じ取れるようになりたい。
まず安定しやすい音程、音色の豊かさ、吹きやすさ、そして最後にデザインの好み・・・と、こういう順番で基準を付けるのが、あくまでも個人的にだが本来の見方だと思う。
まぁ、お値段も大事な基準ではあるがそれはちょっと違う話なので。

楽器をデザインから選別していく私はプレイヤーとして邪道なのだ。自分でよくわかっている。
ある楽器が素晴らしい特性を持っていても私にかかったが最後、デザインのほうを優先されてしまって楽器としての評価を付けてもらえない、そんな悲劇で終わってしまうとは、なんというバッドエンド。

もちろん、それではダメだ。
この歪んだ基準観(?)を直せるように今後は努力したいし、何よりも上手くなりたいからデザインなんかで選んでいる場合ではない。
デザインも見ながらでいいから、性能や特性はもっと重視して選別できるようになりたい。そうしないと私の場合は本当にいつまで経っても下手の横好き状態から脱出できないと思う。

・・・そう思いながら色々なメーカーのモダンピッコロを検索しているが、ジュピターゲマインハート 4Wのデザインに後ろ髪を引かれる思いが消えない。いけないいけない。
人間だって外見なんかよりも心が大事でしょ。楽器も中身が大事なんですよ私ちゃん!

仮に、初心者向きでコスパがよくて癖がなくて品質が良くて長持ちして手入れにあまり気を使わずに済んで、消耗部品の在庫を含めたアフターサービスも万全で安心できるという贅沢な条件で選ぶとしたならば、やはりヤマハのプラ管YPC32を選ぶべきだろう。
ってかそれしか選択肢ねーんじゃね?

あるいはもうかなり頑張ってあと二つ上の機種でYPC62R(ページの上から2番目)とか。あの歌口のウェーブが初心者に優しいのは同社のファイフYRF21を毎日サボ練で吹いているから大体予想ができる。

まぁ、今はあまりお金がないので、とりあえず大本命アイリッシュピッコロの到着を心待ちにしてキリンになっていよう。


それにしても、私が心底好きになった楽器というのは、どうしてこんなに知名度の低い超マイナー楽器ばかりなのだろうか?
最初のモダンピッコロはまぁまぁの知名度があるとしても、ティンホイッスルなんて初めて知った1998年当時は、アイリッシュをやっているか好きで聴いている人くらいにしか知られていなかったので、一般の情報はほとんど無いに等しく、パソコン通信フォーラム内やインターネットを検索しまくって、ティンホイッスルを置いていそうな店に電話もかけまくって教えてもらったりして、情報を探すのにかなり苦労したものだった。
それくらい情報があまりにも少なかった。
もちろんティンホイッスルの情報サイトなぞは当時は無かった。
・・・まぁ、だから、「なんでティンホイッスルの情報サイトが無いの!? 無いのなら自分で作っちゃえ!」と思って2001年3月13日にこのサイトを始めたわけなのだが、その話は今は関係ないので省く。

アイリッシュピッコロが正にその極端な例だ。先にも書いたとおり、超マイナーどころか絶滅危惧種のようではないか。まぁそんな嘆きもおいといて・・・

何も別にわざわざ好き好んで超マイナー楽器なぞは選びたくはないのだ。機種自体が少ないし演奏や手入れの方法は資料が最小限しかないor皆無なので独学をかなり頑張るしかないし、情報を探し出すのが大変だしアフターケアをしてくれる業者さんも極端に限られてしまうし、そんな楽器なぞ自分からは選ばない・・・・・・通常ならば。

ティンホイッスルにしろアイリッシュピッコロにしろ、心底好きになった楽器が、どんな時代背景やメーカーがあるのかを「後になってから」調べてみたら、本当にたまたま超マイナー楽器だったというだけの話なのである。
もしティンホイッスルやアイリッシュピッコロが例えばピアノのように誰でも知っている世界的に有名な楽器だったとしても、「大好き」という直感と世間への知名度とは全く関係ないので、やはり直感だけで選ぶに決まっている。
少なくとも私は今までずっとそうしてきた。

それがよりによって絶滅危惧種のような超マイナー笛に惚れこんでしまうとは、もう笑うしかない。

しかし別の見方をすれば、超マイナー楽器だからこそ、回り道をしたとはいっても出会わせてくれたことには本当に感謝の念が尽きないし、出会えたありがたみも喜びも倍増するというものだ。
「確率はものすごく低かったはずなのに、こんな超マイナーな楽器に出会えて盲目的に好きになるなんて、あぁ・・・なんという運命的な・・・」という風に。

でも、もうちょっと素直に言えば、今後この笛たちの知名度がもっと上がっていってほしい。いろんな面で苦労が絶えないから。

とか言いながら、演奏法や手入れの方法などで調べものをしなければならないような事態になった時、「やれやれ、またか・・・」と嬉しそうに独りごちることが増えている今日この頃であるから、超マイナー楽器奏者の悩みは案外、民族楽器を愛する者の特有の幸せなのかもしれないと妙に納得しつつ、今日は筆を置きたい。


あれから更にググりまくって調べまくって、モダンピッコロの購入モデルが決定したので注文した。私にとって、これ以上のお気に入りのモダンピッコロは他にはまず無いだろう。

例の大本命アイリッシュピッコロについては、オーダー発注から1ヶ月以上待っているが、万一希望にそぐわないピッコロが届いたら、まぁ返品・返金は無理なので、「ここはこうしてほしかったのです」と言って、こと細かく加工した写真も、各部のディテールの説明も添えて、「今度こそ間違えないでくださいね」と言って再オーダーする予定だ。
その場合2本買ってしまうのだから2本分のお金がかかるが、まぁ仕方が無い。

首尾よく最初から希望通りの大本命アイリッシュピッコロが届いた場合は、大本命アイリッシュピッコロと上記のモダンピッコロの2本さえあれば、もうこれ以上欲しいアイリッシュピッコロもモダンピッコロも無いと確信している。それくらい自分の審美眼と選択には自信がある・・・とは言えないか。物欲にまみれている私だから今後もきっと、サブ笛としていろんなミニ横笛を買うに違いない。

ちなみにモダンピッコロはそのメーカーの中では一番安い機種で、本当に偶然たまたま一番気に入った機種が一番安い機種だったとは、なんという嬉しい偶然ではないか。
かつて、最も気に入ったティンホイッスルのディクソンSVがディクソンのラインナップの中で偶然たまたま一番安い機種だったことを知った、その時の再現だ。「安物の楽器は、質素な生活が好きな君のためにある」とでも言いたげな神の声が聞こえます(聞こえない)。
でも神様と守護霊さんには深く深く感謝している。


やっぱり・・・デザインに負けてジュピターのJPC1010Eを選んでしまったwww
上で最も気に入るモダンピッコロを見つけたと書いたが、JPC1010Eがそれなのだ。

アイリッシュピッコロも同様にモダンピッコロもまだまだ下手くそだから、どの機種が自分に合っているかなどまだわからないので、どうしてもデザインが好みかどうかを最初の基準にしてしまう。
いかにも初心者の私がやりそうなことだ。

まぁでも、どんなに上達しても楽器のデザインが気に入らなければ、その機種ではいつまで経ってもあまりやる気が出てこないというのが今までの自分だったし、きっと今後もそうだろうと思うので、プレイヤーとして邪道とはわかっていても、まずはデザインを最優先して選び、後から体をその楽器の特性に合わせていくようにすれば、まーそれでいいんじゃない? カタイこと言わずにさ。

それにこれは本当に偶然なのだが、JPC1010EはABS樹脂管体だ。本来グラナディラなどの木で出来ている黒い部分がABS樹脂製で他の部分は主に金属製になっているので、プラスチック管楽器好きとしては、かなり心をくすぐられるし、材質の組み合わせ的にもかなり面白い。

だから、モダンピッコロの中では相当な安物とはいえJPC1010Eが一番気に入ったのであれば、今回の選択で正解だったのだと思う。たぶんメーカー保障が効く最低ぎりぎりラインの機種というところだろう。

最終的に死ぬまでに所有できればいいやと思っているゲマインハートの木製の4Wシリーズでさえ「僅かに高級品の領域に入るかな」という程度のお値段なので、我ながら本当に安上がりなプレイヤーだ。


少し前に、
「モダンピッコロよりもアイリッシュピッコロのほうがシルエット的・デザイン的に好きだからアイリッシュピッコロの引き立て役としてモダンピッコロを並べて比較してアイリッシュピッコロの美しさを際立たせて・・・」
と大変野暮でナンセンスで意地悪で初心者丸出しで素人臭いことを書いたが、今回入手したモダンピッコロJPC1010Eをずっと眺めていると、いやいや、なかなかどうして、これはこれで充分すぎるくらいの美しさを持っているではないか。
小さく細かく入り組んだキーメカニズムの機能美、キー1つ1つの造形美、そして緩いコニカルボアとの合体美、
モダンピッコロはモダンピッコロで、他と比較する必要のない独自の美しさを備えている。

そのことに、最近やっと気づいてきた。

車に例えるなら、キーレスのアイリッシュピッコロが公道を走る一般大衆車で、フルキーのモダンピッコロは一般大衆車にメいっぱいドレスアップと改造を重ねたレーシングカーのようであり、そしてどちらも美しいと感じる。

物に対して感じ取る美にはこれといった基準はなく、個人個人で基準が大幅に違ってくることは周知の事実であろう。
モダンピッコロのジョイント部分が円筒形ではなく膨らみがあるほうが美しいと感じる人もかなり多いだろうし、リコーダーのようなあの曲線に美を感じる人も多いだろう。

余談だが、私はなぜかリコーダーのあの造形には美を感じることができず、どうしてもディクソンSVのような水道管シルエットのほうにばかり魅力を感じてしまう。
なぜなのか?
もし自分自身のプロポーションが水道管のようなズンドウ体型だったら嫌なのだが、笛にはそれを求めてしまう。

いや、そんなことはどうでも良い。モダンピッコロ独自の美しさに気付けただけでも幸せだ。
ティンホイッスルと同じくらいアイリッシュピッコロは美しい。そしてモダンピッコロにはそれにしかない美しさがある。

この調子で他のあらゆる楽器たちにももっと美しさを感じ取れるようになりたいものだ。(それこそお調子者?)


やっとキターーー!! やっと届いたーーー!! 大本命のアイリッシュピッコロ、Skip Healy Piccoloだー!! これが、入荷を待ち望んでいた最も理想的なデザインの大本命アイリッシュピッコロだったのだーーー!!

いえーーーい!! 可愛がるぞ〜! 練習しまくるぞ〜!

おっと、ここでは清楚でお上品な口調でいくとするか。


ベルギーのメーカーCoulon DuffyD管ファイフ CD012(男の子が笛を吹いている写真よりも2つ下のモデル)が、もうすぐ届く予定だ。アルミの削り出しというゴールディチーフテンのようなファイフである。

ただ、このDuffy社を含め割といろんなメーカーで見られることなのだが、Bb管やC管をファイフと呼ぶのならわかるのだが、D管までピッコロと呼ばずにファイフと呼んでいるメーカーが、ちらほらある。
おそらく皆さんそこら辺はけっこうアバウトなのだろう(笑)
なので今回届くDuffyもD管なのだが社内での名称はファイフとされている。
もっとも、左手のサムホールが空いているゆえにファイフと呼ぶべきかもしれないので、私もこの笛のことはファイフと呼ぶことにする。

さて、Duffyファイフの話は一旦終わらせて・・・・・・

 

もう一つ、GUO Shining Piper(Colorful Edition)の新品をeBay経由で購入して、これも届くのを待っているところだ。こちらはC管な上に左手のサムホールも開いているのでれっきとしたファイフだし、実際GUO社でもファイフと呼んでいる。

GUO Shining Piperは、まだ手の小さな幼児向けに開発されたフルキーのファイフで、構造上、最低音のCの次のC#だけが出せないことを除けば、他は全ての音域において全ての半音が出せる、非常に画期的なファイフなのだ。
これを知った時は本当に驚いたものだった。
これはもう「キー付きファイフ」や「フルキーファイフ」などという生半可なネーミングではなく、れっきとした「モダンファイフ」と呼んでもいいと思う。
モダンファイフという呼び方は私が思いついたものだが、既に他の誰かが同じ呼び方をしているかもしれない。

最低音の意味でもキーメカニズム的にもモダンピッコロとは違うので、やはり私はモダンファイフと呼びたい。
このShining Piperを皮切りにモダンファイフという呼び方が世の中に定着していってくれはしないだろうかと、密かに願っている。そうすればミニ横笛自体の知名度も需要度もグッと上がるだろう。

「モダンピッコロを持っているのに、なぜ敢えてShining Piperなどという安物の子供だましのキー付きファイフを買うのだ?」と意見される方もいるかもしれない。
だが私はShining Piperの、キーメカニズム的には極めてシンプルでありながら12音階を出せるという発想と設計技術により、ファイフの可能性を無限大に広げてくれたGUO社に感謝の意味を込めて、そして先述のとおりミニ横笛の知名度と需要度アップを願って購入したのだ。

そういったShining Piperへの驚きとカラフルな可愛らしさに負けて、気付いたら指が勝手に購入ボタンを押していた。私が押したのではない。後ろの天使たちが勝手に私の手を操って購入ボタンへと導いたのだ。断じて私の意志では・・・・・・ないわきゃないわな。

色は何色にしたのかと思われるだろうが、私は他の笛でもどうせ誰にも見られない場所で吹くことが多いし、この色のShining Piperを見られそうになったら恥ずかしいからすぐに別の笛に持ち替える。だからShining Piperはこの色でいいのだ。この色が心の底から欲しかったのだ。
だって乙女心をむっちゃくすぐられたんだよーーー。クリスタルも付いててキラキラで綺麗じゃんかよーーーときめくじゃんかよーーーおおお。いいじゃないかよーーーおおお。どうせ誰にも見せないんだからいいのさ・・・

そうさ・・・ Shining Piper(Colorful Edition)の一番下のBubble Gum Pinkにしたさ・・・ 心は20歳女でも体が男の私がピンクのファイフを吹くのだ・・・
どうだね!? さぁ笑え!! お腹かかえて笑うが良いぞ諸君!!( ̄^ ̄)
(開き直って尊大な態度になって恥ずかしさを誤魔化してる)

あー・・・女に生まれたかったわーほんまにー。

後日、Shining Piperが届いたのでページを作った


とは明治製菓のバターココナツチョコレートのCMの謳い文句だが、

そう、日本でこのフルキーファイフを持っている人はおそらく殆どいないだろうと思う。これを買うのなら同じフルキーファイフ属のShining Piperを買ったほうが値段的にもお得だし、機能的にも遥かに実用的だからだ。
にも関わらず私は海外の別のメーカーのカタログでこの珍しいフルキーファイフを見つけ、注文した。数日中に届く予定だ。同じフルキーファイフ属でもShining Piperとは全く違う性質の笛である。

こんなに良い意味で狂ってしまうのだから、ミニ横笛の持つ魔力は本当に恐ろしい。そろそろ購入欲にブレーキをかけないと、またたく間に「預金残高ゼロ」が近付くこと請け合いだ。

このフルキーファイフが届いたら比較的すぐに撮影して吹き心地の感想をアップできるだろうが、「なぜわざわざこの機種を選んだのか?」と首をかしげる人が圧倒的に多いだろうと予測している。
いや別に、人と違う笛を持ちたいなどの目立ちたがり屋な理由からではなく、周りの人たちとは一切関係なく、単に「とにかく頑丈な作りのフルキーファイフが欲しい」というどこまでも個人的な理由に過ぎないのだ。

なぜ「とにかく頑丈な作りのフルキーファイフが欲しい」と思ったのか、それはまた後日説明したい。

後日このフルキーファイフが届いたので説明している。


大本命の宝物のヒーリーピッコロをケースから出して、自然風に当てている。
当然エアコンは切っている。朝から暑くてエアコンは切りたくないが冷暖房の効いた空気は木の笛の健康に非常に良くないので切っている。
というかエアコンを切らなければケースから出して外気にさらす意味がない。

木の笛は時々自然の風に当てないと寿命が縮むそうだ。考えてみれば当たり前かもしれない。水分含有量が変動しやすい木の笛は生きているのだから、健康管理に気を配ってあげなければ。

不思議なことに、この笛を見つめていると心が落ち着いてくる。
それまで仕事や私生活でささくれ立っていた心のトゲが1本ずつ抜けていくような気分だ。
日本刀の手入れをしている人が「心が落ち着く」と言うのと似た心境なのだろうか? よくわからないが、心の一服の清涼剤になっていることは確かだ。

おぼつかない手付きながらもピアノを弾いていても楽しいし心も落ち着いて癒やされるのだが、なんとなくヒーリーピッコロのほうが「落ち着き」とそれによる「癒やし」の効果がより強い気がする。
その理由はやはり、ピアノよりもピッコロのほうが「好き」の度合いが強いからに他ならないだろう。

楽器は全て生きていると思う。
そして、自分が好きな楽器に対しては「生きてくれていて、ありがとう」という気持ちになるものだ。
人によって違うかもしれないが、私はそういう風に思う。

好きな笛の健康のために、あえてエアコンに当たらずムシムシジメジメとした不快な夏の自室の中で過ごすのも、またオツなものである。


最も好きな笛がシリンディカル・ストレート・水道管デザインのキーレスのアイリッシュピッコロ、要するにヒーリーピッコロだということは何度も言っているが、
「それならば他に所有しているミニ横笛も、デザインは置いておくとしても、キー付きじゃなくてキーレスにすればいいのに」と思う方もいらっしゃるだろう。

しかし私の価値観では、大本命のヒーリーピッコロ1本だけがあればキーレスはそれ1本だけで充分満足であり、むしろ他にキーレスを所有するとヒーリーの有り難みが薄れてしまいそうでイヤなのだ
だからヒーリーを入手した後は極力キーレスは買わないことに決めている。

個人的に好きな中国メーカーのGaleónが現在アイリッシュピッコロの試作品を開発中で、時々テスト的なプロトタイプを僅かに作っては更に改良を繰り返しているようだが、そのGaleónでさえも、今後プロトタイプではなく正式な商品版が発表された時のデザインが気に入らなければガッカリすると思う。

だが、デザインにこだわってばっかりいる私のくだらない基準はどうでもいいとして、
Galeónピッコロのプロトタイプは筒音がとても良い音で響くらしいので、正式な商品版の販売が始まったら、たとえ好みではないデザインであっても、どういう吹き心地や音色なのか非常に興味があるので1本だけは絶対に欲しいし、実際、とある人を介して間接的にではあるがGaleónのアンディ・シューさんに「正式な商品版の販売が始まったら真っ先に購入します」と約束もしている。

Galeónなどの特別な例外は別として、それ以外ではキーレスミニ横笛は今後は殆ど所有するつもりはない。キーレスミニ横笛はお気に入りの1本か2本があれば充分なのだ。

私がヒーリーを手に入れるよりも前に持っていたキーレスミニ横笛を最近になって少しずつ手放し始めているのは、そういう理由も割と多い。

「せっかく20年間もティンホイッスルで鍛えたテクニック、右手と左手の全ての指穴を自由自在に半ずらしできるテクニックを持っているのに、所有するキーレスミニ横笛が1本か2本だけとは勿体ない。テクニックの持ち腐れじゃないの?」と思うかもしれないが、半ずらしテクはヒーリーやGaleónだけで充分発揮できるし楽しめるから、これでいいのである。

以前ここに書いた、「ヒーリーのキーレスの美しさを引き立たせるために他の横笛はあえてキー付きを買おうか」などという馬鹿げた考えは今では綺麗に消え去って、モダンピッコロやモダンファイフやフルキーファイフなどのフルキーミニ横笛の、その独自のデザイン的な美しさと機能美的な魅力を、今では充分感じられるようになった。自分の中で価値観がだいぶ変わってきたのだ。

素朴なキーレス、近代的で洗練されたフルキー、どちらにもそれにしかない独自の美しさと個性と魅力がある。それを感じられるようになったことが、最近最も嬉しかったことである。

とはいえフルキーミニ横笛は散々購入したので、もう欲しいモデルがなくなってしまった気がする。
モダンピッコロ2種類、同じモデルで色違いのモダンファイフ3本、フルキーファイフのDuffy CD052が1本、あとはもう他には無いような気がする。世界中のどこかにあったとしてもまだ見つけられずにいる状態だ。

余談だが、民族楽器界隈で「キー付きに逃げるのは甘え」という定説があるらしい。しかし私の場合はキーレスもフルキーも両方使いこなしたいと思っているので逃げでも甘えでもないし、上記のとおり事情が全く違うことを念頭に置いてほしいと願いつつ、今日はもう眠りに入ることにしよう。


「ららマジ」というゲームだかアニメだかよく知らないのだが、その作品のキャラクターに小田桐アミ(おだぎりあみ)という18歳の最上級生のピッコロ(モダンピッコロ)奏者がいることを最近知った。
アミを知ったきっかけは、今になってはよく覚えていないのだが、確か「楽器 ピッコロ」でウェブ検索していて見つけたのだったと思う。

作品をよく知らないままキャラクターだけに興味が行ったのだが、
寿命であの世に行ったらこんな可愛らしい女子高生の姿になってピッコロを吹くのもかなり良いな、憧れるな、
と思いながらアミの設定を見ていたら。。。

似ている。私は「かわ」には該当しないが他の部分がよく似ているではないか。
と、アミの姿とパーソナリティを自分に重ねて楽しんでいる。

ただ、彼女が別の楽器を担当する設定でピッコロを吹かないキャラだったら、殆ど興味さえ持たなかっただろう。ピッコロを吹いているからこそ、ここまで彼女に憧れるようになった。
たまたまピッコロ奏者で目つきや性格も似ているところがある、これだけでアミに自己投影するほどお気に入りのキャラになるには充分だった。
挙句の果てにはツイッターのモーメントまで作ってしまう始末だ。
萌えではなく憧れの気持ちだ。いや別に萌えても罪ではないのだがそれを許さない何かがあるのだ・・・というか萌えてどないすんねん萌えてもしゃーないやろ。

あの世でアミになってピッコロを吹きたい、そんな願望が芽生えてきたが、私が一人で悦に入るのならともかく外部からの需要はあるのだろうか?

たまには本題から外れてこういう話をするのもいいしょー。

えっと、アミ関連であと一つだけ主張しておきたいことがあってそれがなかなか思い出せないのだが、このままでは「ピッコロへの想い」ではなく「アミへの想い」になってしまうのでそろそろ自粛。

 

・・・一週間後に思い出した。

アミを知って好きになったからピッコロに再チャレンジしようと思ったのではない。
ピッコロの再チャレンジを始めて半年くらい経ってからたまたまアミを知ったのだ。
ミーハーじゃないよ!ということが言いたかった。


https://mobile.twitter.com/mea20sai_t_4sai/status/1039659082024505344

ツイッターにも書いたが、ピッコロを始めてから研究と練習と試行錯誤を繰り返して、半年もかかって、やっと自分なりの理想のアンブシュアを発見することができた。
もちろん吹き方のノウハウとして電子メディアや紙メディアに記録済みだ。

このアンブシュアをマスターすれば高音域でも小さな音量で吹けるようになる。
実際練習していると、時たま高音域でピアニシモに近い音が出るように徐々になり始めている。

今まではそれこそ「つんざく」ような高音しか出せなくて当然息の燃費もかなり悪かったが、それを改善できる糸口と突破口が、ツイートに書いているとおり9月6日木曜日から9月7日金曜日に日付が変わる頃のサボ練中に突然現れ、自分にとって最も理想的なアンブシュアの発見に繋がったのだ。

なんという嬉しいことだろう。あとは常に冷静さを忘れずに頭をフル回転させながら練習を頑張ればいいだけの話だ。

ちなみに私のサボ練方法は配達中に社用車を人気のない場所に停めて窓を閉め切ってエアコンもラジオもつけて練習する。そうすれば真夜中といえど笛の音など周囲には聞こえないからだ。

仕事だけに集中するのも悪くはないが、やはりサボ練はとても重要である。プライベート練習では思い付かなかったアイディアがなぜかサボ練中に浮かんでくることが多いからだ。
なんとも不思議なことだが、仕事で極度に気が張っていることがサボ練でもものすごい集中力を生み出し、インスピレーションを受けやすい状態になるのだろうか?

読者さんたちも、職業柄可能であればどんどんサボ練に励んで欲しいと願わずにはいられない。見つからないように要領よくサボ練をできるようになってほしい。
こーっそりと、ねっ☆


悪い子めあちゃん

 


フルノーマルなのに、モダンピッコロのJupiter JPC1010Eは本当に少ない息量で低音部から高音部まで楽に吹けるピッコロだと感心している。
7万円台という、モダンピッコロとしては最下機種と言ってもいいくらいの超安物なのに、この吹きやすさと息の消費量の少なさは何だ?
こんなので高音部を小さめの音量で吹けるとは信じられない。
よっぽど私の唇と吹き方に合っているのだろう。

JPCはモダンピッコロの中ではデザインがシリンディカル・ストレート・水道管デザインに近くて最高に気に入ったから、まずはデザイン最優先で買っただけなのに、大好きなプラ管体だわ超格安だわ自分の唇と吹き方に合っているわで、嬉しい偶然がいくつも重なっている。
これはもう神様や守護霊さんやジュピターのメーカーさんにただただ感謝するばかりである。

ヒーリーもフル・オーダーメイドだけあって、アイリッシュピッコロの中では確かに1番吹きやすい。
JPCとヒーリーの両方に全く同じアンブシュア「ヨハンくち・アゴ開け低音・アゴ閉め高音」を使えることも、この2本を「持っているミニ横笛を好きな順に挙げてみる」にてトップ2にランキングさせている強い要素だ。

通常ならばメーカーによってアンブシュアを変えなければならないことが非常に多いのだが、ヒーリーとJPCにはその手間がない。
全く同じアンブシュアでイケルのでヒーリーとJPCを5分ごとに交互に吹いてもすぐにマトモな音を出せる。これはラクだ。

ヒーリーとJPC、2本ともデザイン、材質、配色、そしてなんといっても吹きやすさの点で最も気に入っている。気に入らない部分は無く100%満足している。
もちろんヒーリーが大本命ではあるのだが、管体のデザインが似ているという意味でJPCはヒーリーのフルキー版・モダン版という感覚でいるため、ヒーリーと同じくらいJPCを好きになってしまいそうだ。
くしくも、どちらも最も好きな配色「黒地に銀色」なのでますます「どちらがより好きか」がわからなくなってくる。

最近この2本は私の中でトップ争いを繰り広げていて、3位以下を大きく引き離している。今後このトップ争いに加わってくるミニ横笛は現れるのだろうか?
それは今まで所有したことのない、いや、まだこの世に生まれてさえもいないミニ横笛なのは間違いないと思う。
この世に生まれてさえもいないという意味では、Galeónが開発中のアイリッシュピッコロが、場合によっては未来のトップ争いに参加できる有力候補なのかもしれない。

有力候補がいつまでも現れなかったら、もちろんそれはそれで全然構わない。今のままで充分すぎるほどに満足していて幸せなのだから、これ以上を期待するのはあまりにも贅沢というものである。


(今後も時々加筆予定)


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