◇フルキーファイフ Coulon Duffy fife with 6 keys CD052◇
(愛称:CD052または鉄工所


※レビューは、あくまでも主観・個人的な感想であって、「吹きやすい」という表現は、あくまでも「自分の吹き方に合っている」という意味に過ぎません。別の人が吹いたらきっと吹きやすさの印象が全然違ってくるでしょうね。


ベルギーのメーカー「Coulon Duffy」のhigh-D管(ソプラノD管)の、Coulon Duffy fife with 6 keys CD052です。
まずはツイッターの私のスレッドを参照してください。

https://twitter.com/mea20sai_t_4sai/status/1034236799386705920

左手親指の穴(サムホール)が空いているD管フルキーファイフです。

メーカーによるとボディはアルミの削り出しで、キーはステンレスらしいです。
キーシャフトやステーなどはたぶん普通の鋳鉄じゃないかなぁと思いますが不明です。

でもせっかくフルキーファイフを作ったんだから右手小指も使うようにしてC管ファイフにしたほうがよかったんじゃないかなーと。最低音が余分にあるのは便利だし。
と思ったんですけど、これは幼児用に開発されたモデルなので幼児では右手小指までは届かないとダッフィーさんは考えて、あえてC管にはしなかったんでしょうね。右手薬指のキーでさえご覧のとおり、指穴自体はもっと右寄りにあるのにキーを極力左寄りに近づけていますから、やっぱり幼児用によく考えられていると思います。


それにしても、どこかの鉄工所で作られたんじゃないかって思うくらいの無骨な作り(笑)


タンポは青いシリコンを切ったもののように見えるが詳しい材質は私にはわからない。


ボルトとナットで頑丈に止められたキーシャフトとキーアーム。


キースプリングの代わりに黒い輪ゴムで引っ張っているだけでワロタw 左手のサムホールがあるのでCが出せるのは便利。

 

タンポがちょっと粘り気があって管体にくっ付きやすいために、指を離した時にワンテンポ遅れてキーが戻ることが時々ありますね。それだとマトモな演奏にならないので、どうやって対策しているのかを今度ダッフィーさんに聞いてみようと思っています。何せ手入れの方法を何も聞かずに本体だけポンと買っちゃったので。

GUO Shining Piperとは違って右手の半音用のキーホールが開いていないのでEbとFが出せないのですが、只今いろいろ代え指を工夫してEbとFを出せないか試行錯誤中です。
左手の半音G#とBbは一般的によく見かける代え指で難なく出せました。

皆さんは「他にもっと便利なキー付きファイフが幾つかあるのに、なぜわざわざこのモデルを選んだのか?」と首をかしげていますでしょうけど、とにかく頑丈な作りでちょっとやそっとじゃ壊れそうもないフルキーファイフが欲しかったんです。ティンホイッスルでいえばチーフテンの1ピースみたいな頑丈さを求めていました。そういうフルキーファイフが1本だけ欲しかったんですよ。
車の振動が多いサボ練に頑丈なフルキーファイフを使いたかったんです。それでこのCD052を選びました。これだけ頑丈なら大丈夫でしょう(笑)

音はとても鳴りやすくて、最低音のDから2オクターブ目の最後まで殆どアンブシュアを変えずに一気に音階を上がっていけるくらい鳴りやすいです。3オクターブ目は全く出ませんが、これはひとえに私がヘタなだけー(笑)。
メーカーの保障音域は3オクターブ目のG辺りまでらしいですが、そこまで難なく出せるようになる日が来るんだろうか? 私には無理なんじゃないかなー。

それにしても、元々吹き込みが弱めだから息がキッツイ! 吹いた後はいつもゼーゼーいってます。音量もバカでかい! 演奏場所も限られてしまいそう。
私には向いていないのかもしれないけど、このDuffyファイフCD052を持っている人は日本ではかなり少ないと思うので、レアアイテムとして手放さないでおこうと思います。いつか吹きこなせる日を夢見て(そんな日が来るのか?)。

音量を下げるために反射板に薄いコルクを張ってみようかと思いましたが、見たところ反射板をズラして奥に入れることができそうになくて、コルクの厚さの分だけ反射板が出ちゃうことになり、そしたら笛全体のピッチバランスが崩れちゃうのでコルクは貼っていません。

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その後歌口周りをフル改造してこーなりました。

歌口全体を広げて、ヒーリーと同じようにエッジ部分にアンブシュア・カットを施しました。おかげでだいぶ高音部が出やすくなりましたよ。

吹き心地を少しでもヒーリーに近づけたいと思ってやった改造作業です。音普通に出ましたわ。よかった。


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